昨日の魚金山に続いて、今日は「のりこし峠」から西台山を目指します。
そして、もうひと山向こうの「タンポ」も何とかできれば・・・。どちらも薮山で春が登山好期と思われます。昨日の魚金山で感じたように、今このエリアは春山状態です。この期を逃すわけにはいきません。
AM. 10:20 のりこし峠スタート。
峠へのアプローチの要領が分かり、昨日より1時間早いスタートです。峠から踏み跡が在り、今日は「楽ちん登山」と決め込んでいましたが、そうは問屋が卸してくれませんでした。一旦尾根を上がっていった足跡は5mも行かない内に引き返し尾根の左側をトラバースしています。夏道の様ですが、せっかく雪が付いているのだからと、私は尾根心を辿ることにしました。薮は完全に雪で押さえられておらず、昨日同様煩わしい登り出しです。カモシカ(?)の足跡が良い所を歩いているので、大体それを追うことにします。
AM. 11:00 856mピーク着。
薮の冴えない稜線をワンピッチ、856m小ピークまで来ました。薮の向こうに、支那鍋を伏せた様な緩いカーブの西台山が見えます ここからは一旦下っていよいよ西台山の登りになります。この群界境界線の尾根は左側が植林になっており、道を失うことは無い様です。
856mピークにて・薮の向こうに西台山
西台山頂上直下の岩場
先ほどの856mピークと西台山との最低コルを少し行った所で、昨日のものと思われる靴跡を見付けました。私がうっかりしていたのか、いきなり現われて、どこから続いていたのか分かりません。いよいよ登りに掛かった所にミカンを食べた跡があり、靴跡はここで終了していました。そして岩場の登りとなりましたが、この辺りは陽当たりが良くほとんど雪は残っていません。やがて広い頂上部の南端に登り上げます。
広く平らな頂上台地は相変わらずのヤブ。
写真を撮る為ウロウロ。やはり何処も大して変わりません。わずかな薮の隙間から昨日の高尾山が見えましたが、やはり薮山です。
西台山頂上台地東端からの高尾山方向
AM. 11:35 西台山ピーク着。
頂上台地をカモシカの足跡を頼りに西進すると、灌木の中に西台山のプレートを見付けました。(三角点は有りません) ほんの少しだけ高いところです。

さて、時間はお昼前となり微妙です。いつもはビールタイムなのですが、1時間ほどしか歩いておらず、ここで終了してしまうには早すぎます。雪は中途半端なのですが、このぐらいの薮山には返って都合が良く、この先のタンポを狙うには絶好です。 
ただ、タンポ迄はかなりの距離があり、
それなりに雪も深くなるでしょうし・・・。 
もう一時間早ければ・・・。

ぐずぐず考え、さんざん迷った挙げ句、
今日はビールタイムをカットすることにして、タンポに向かいました。
走るように西台山を後にします。
「ビール無し!」という英断を下した自分に酔っていました。
西台山から先の尾根も左側が植林になっており、コース取りに迷うようなところは殆どありません。雪もそれほど深くならず、ツボ足で何とかなります。ただ急いでいる割に距離が出ず少し焦ります。ヤブ尾根の向こうに見えるタンポはなかなか近づいて来ません。
タンポまだ遠くー932m小ピークより
PM. 0:40
タンポ前衛1040m小ピーク着。
目と鼻の先という所まで来ました。
少しオーバーペースだった為か、
また膝が痛み出しました。

「よりによってこんな時に・・・。」
また迷います。
ピークまで往復1時間。
膝をだましながら歩いて後2時間。
日没には間に合うでしょうが、やはり膝が心配です。こんな時独りである厳しさを感じます。(大げさ!)
何の為にビールタイムをカットしたのだ! 猛然と歩き出しました。

PM. 1:00 タンポ頂上着。
頂上直下のヤブと雪はひどい登りになりましたが、とうとう頂上に辿り着きひと安心。
ビールタイムはカットしましたが、三角点は見つけ出すつもりです。今日はスコップを用意して来ました。国土地理院の標柱の頭は見えていますので何とかしたいものです。
しかし、今日は簡単ではありませんでした。 予想以上に雪があり、なかなか見つかりません。標柱の周りをさんざん掘り返し、とうとう腰が痛くなったので諦める事にしました。 その最後のひと刺、スコップに手応えがあり、めでたく三角点と凍ったタンポのプレートが出てきてくれました。まるで埋蔵金を掘り当てたような嬉しさです。
ゆっくりできないのが残念ですが、加賀白山を確認し下山することにしました。
心配な膝でしたが、グリセードするように下っていくとショックが少なく大したことにはなりませんでした。何も考えず自分のトレールを辿るだけなので、
現在位置を勘違いすることがあり、やはり要所ゝで地図を見なければと反省しました。

PM. 2:00 西台山
PM. 2:50 のりこし峠着。
意外と早く峠に戻ることができました。

加賀白山