昨年末、大立から見た飯盛山と西津汲に登ってきました。城ヶ峰を皮切りに、「揖斐郡シリーズ」です。
登山口までのアプローチは簡単で間違えようがないと思っていましたが、一本奥の林道に入ってしまい1時間のタイムロス。正しい林道に入り直したのですが、今度はひどいダートです。
とかく山奥まで車で行ってしまうのですが、この程度の山ならば、下の道に車を捨てて林道を歩くべきだったと後悔しました。
さて、ダートの林道ですが、鉱山との分岐を過ぎるといきなり舗装路に変わりました。ホッとしたのは束の間、今度は雪が出てきたのです。スタッドレスタイヤは履いているのですが、かなりチビっていて無理は出来ません。この冬初めての雪道でビビッてしまい、サッサと車を降りてしまいました。雪の様子を見に少し歩くと左の写真の黄色いプレートを見つけました。「岳友タンネの会」と書かれたこのプレートは奥美濃の山でよく見かけるもので、分かり辛い登山口などでは心強い目印になります。今回はここを登山口にしました。
AM.11:35 「岳友タンネの会」プレート地点出発。
道路脇のコンクリート壁の端から踏み跡をたどると、直ぐに「天狗の森公園」の北端に出てしまいました。後は公園の遊歩道を辿るだけです。どれ位前に降ったのか10cm程の雪があり、今シーズン初めての雪歩きに嬉しくなります。
好天の下、ノンビリと雪面の獣の足跡を辿ります。どうもカモシカ(?)は遊歩道の階段を嫌がって、疑木の階段の無い端っこを歩いているようです。私もこういった階段は苦手なのですが、
カモシカでもそんな事があるのかと思うと、少し可笑しくなります。
中央ー小津権現山、 右奥ー花房山
遊歩道からは、眼下に西津汲の集落が、北に小津権現山と花房山が、東に昨年末登った大立が良く見えています。こうして此方から大立を見てみると植林と雑木林の境が良く分かり、「あんなところを登っていたのか?」と驚きです。 地勢図で山を観るのと実際に山を眺めることが、これほどまで違うものかと、改めて感心させられました。
PM.0:30 飯盛山ピーク着。
ゆっくり歩いて1時間。頂上も整備されていて、なんだか山に登ったという気がしません。 お昼を過ぎてあまり余裕はありませんが、すぐ南に見えている西津汲を目指すことにしました。(西津汲を登りに来る為に、あの嫌らしい林道をまた走りたくないからです。)
西津汲へはいったん100m程下り、最低鞍部から100m強登り返すことになります。 標識はないのですが、なんとなく踏み跡があり、よく見ると赤布もあります。やや細い岩尾根を慎重に下って鞍部に辿り着きました。ワカンがないことを心配していましたが、何とかなりそうです。少し行くと熊笹の部分があり、膝まで潜り込んで難儀をしましたが、尾根西側の赤布に気付きました。先達は上手くヤブを避けて歩いていたのです。それからは、ほぼ尾根西側に沿って順調に登っていけました。
飯盛山からの西津汲
PM.1:25 西津汲ピーク着。
赤布を追って登っていくと二枚の大きな反射板があり、頂上の北端に到着しました。 地図で見ると、三角点は平らな頂上の南端にあるようです。雪で見付けられないかも知れないと思いましたが、南端のやや高くなった所に近付くと、枝に黄色のプレートが下がっているのが目に入りました。大した雪ではないので少し探してみようと山靴を蹴り込むと、なんと一発でヒット!またも苦も無く三角点に辿り着いてしまいました。枝の黄色いプレートを貸してもらい記念撮影の後、お待ちかねのビールタイムです。例年であれば寒くてビールなど飲みたくない時期ですが、今年はどうなっているのでしょう?この山も、この時期ワカンやスノーシュー無しでは考えられません。
小さな幸運に感謝です。
帰路、西津汲から飯盛山を見ると、味気ない遊歩道の山だと思っていた飯盛山が、とても可愛らしく見えました。西津汲は本当の飯盛山を知っていたのです。

飯盛山の良さに気付かなかったことを、
申し訳なく思いました。

西津汲からの飯盛山