「おづごんげんさん」と呼ぶ人が多いようです。「ごんげんやま」より親しみ易い響きです。

この山は奥美濃の代表選手です。
「いつか行かねば」と思いつつ、
人気の山ということで
足が遠のいていました。もちろん今回はMTBではありません。

AM. 10:00 登山口出発。
以前は小津集落の神社が登山口だったようですが、集落の上に整備された駐車場ができていました。登山道が短くなって残念ですが、小さな集落には登山ブームは迷惑でしょう。駐車場所には気を付けていますが、家の近くに見慣れない車が留めてあるのは街中でもいい気はしません。
まして静かな山家では・・・。
少々登山道が変更されても仕方ないことです。
朝霧の中、「熊注意!」の大きな看板の立つ登山口をスタートしました。
歩き出して暫くは緩い登りです。
12月も中を過ぎ、さすがに紅葉は残っていません。しかし全山落葉しており、盛りはさぞかしきれいだろうと思われます。
花の時期もとても良いとのこと。
冬枯れの登山道ですが落ち葉はタップリ、まだキノコも溶けずに残っていたりして、気分の良い道です。
やがて高屋山の登りとなり、急なツヅラ折れが続きますが大したことはありません。

AM.10:55 高屋山(956m)着。

高屋山ピークは、三角点のある小さな切り開きになっていました。灌木が邪魔をしてスッキリしませんが、北方に前衛峰が見えます。
急登後のちょうど良い休憩ポイントなので一服していると熊鈴の音がして、一人の女性登山者が上がってきました。
当然彼女も休憩するのだろうと思っていましたが、軽い会釈をしただけで、避けるように行ってしまいました。 よっぽど私の人相が悪かったのでしょうか? 女性に登りで抜かれるのは初めての事、ダブルショックです。
登山道はここからほぼ北を目指すようになります。
細い稜線に付けられた道はアップダウンがあるものの、
総じてノンビリ行くことが出来ます。時々灌木の切れ間から奥美濃の山々が望め、気分の良い稜線歩きです。
この辺りはイワウチワが多く、春は「プロムナード」といったところでしょう。
AM.11:30 前鋭鋒着。
前衛峰は落葉した樹々に覆われていました。葉を落とした姿は寂しそうですが、何も隠さず、誰にも頼らず、一番力強く思えます。
前鋭鋒のピークから、やっと本峰権現山が見え始めました。花房山へと続く稜線には雪が見えます。コルへ少し下ってもうひと頑張りです。
PM. 0:00 小津権現山ピーク着。
意外と広い頂上は雪が残っていました。この冬は異常に暖かく、まだ雪の上を歩いたことがありません。今期初の雪に嬉しくなります。ピークは360°開けており、この日はやや霞んでいます。好天ならば奥美濃の山々は勿論のこと、加賀白山、木曽御嶽、北アルプスの山々が眺められることでしょう。
先着の男性二人と、高屋山で私を追い越していった女性がおり、皆くつろいでいます。私以外に登山者がいて安心したのか、風のように駆け過ぎていった女性も笑顔を見せてくれました。
晴れて無実を証明されたようにスキッリした思いです。
花房山(左奥)
登山口では一番乗り。他に車は無かったので、男性二人組にどこから登ったのかと尋ねたところ、藤橋村からの稜線を藪こぎしたとのことでした。さすがは小津権現、奥美濃の聖地であることを再確認しました。
花も紅葉も想像以上のようで、是非もう一度、
否もう二度三度のぼりに来ようと思います。

ちなみに、稜線はあまり良くありませんが、
高屋山からの下りはMTBでやってみたいところでした。